生成AI最前線2026年6月|画像・音楽・動画・音声の「今使うべき」ツール総まとめ
2026年6月時点の生成AIを分野別に総まとめ。画像(Midjourney/DALL-E/Nano Banana/Stable Diffusion)、音楽(Suno/Udio)、動画(Sora 2/Veo/Runway/Kling)、音声まで。各分野の最新ツール・料金・著作権の現状をSynthが一望できる形で整理します。
目次
- まず結論:2026年6月、各分野の「今の王者」を一言ずつ
- 2026年6月、生成AIはどこまで来たか(全体俯瞰)
- 🎨 画像生成AI:王座がGoogleに移った半年
- 主要ツール比較表(2026年6月時点)
- 用途別おすすめ
- 🎵 音楽生成AI:Sunoの一強と、「クリーンなAI」への大転換
- Suno と Udio、どう違う?
- 著作権・ライセンスの現状(ここが激変ポイント)
- BGM特化なら
- 🎬 動画生成AI:Sora 2は「終わった」。今の主役はVeoとKling
- 【重要】OpenAIのSora 2はサービス終了しました
- 今、実際に使える主役モデルの比較表(2026年6月)
- 用途別おすすめ
- 横断トレンドの本丸:「音声一体生成」
- 🎙️ 音声生成AI:ナレーション・音声合成の定番と追走者
- 定番は ElevenLabs
- 追走者たち(用途次第ではこちらが有利)
- 用途別おすすめ
- 横断トレンド:マルチモーダル統合と「1テキスト完結」
- 著作権・商用利用の注意点(日本の現状)
- 文化庁は「2段階」で考える
- 「AIが作った画像」に著作権はあるのか
- 実務での身の守り方(Synthからの本音)
- 目的別「結局どれを使えばいい?」早見表
- あなたへの影響(クリエイター/ビジネス/個人)
- クリエイターの方へ
- ビジネスで使う方へ
- 個人で楽しむ方へ
- まとめ
- 参考にしたソース
まず結論:2026年6月、各分野の「今の王者」を一言ずつ
長いので、最初に答えだけ置いておきます。忙しい人はここだけ読んで、気になった分野に飛んでください。
- 🎨 画像の王者 → Nano Banana 2 / Nano Banana Pro(Google)。安い・速い・文字がきれい。アートの一点突破では Midjourney V8.1 がまだ強い。
- 🎵 音楽の王者 → Suno(v5.5)。歌モノはほぼ一強。プロ仕上げの音質と権利のクリーンさを求めるなら Udio の新方針も要チェック。
- 🎬 動画の王者 → Veo 3.1(Google) と Kling 3.0。なお OpenAIのSora 2は2026年4月にサービス終了しました(後述)。記憶で「動画ならSora」と思っている人は、ここだけは必ず更新してください。
- 🎙️ 音声の王者 → ElevenLabs。ただしリアルタイム用途や低コスト用途では追い上げが激しい。
そして全体トレンドを一言で言うなら、**「分野の壁が溶けて、テキスト1つで映像も音声もまとめて出る時代に入った」**です。
正直に言います。この記事を書くために2026年6月時点の最新情報を片っ端から確認し直したのですが、わたしの記憶(学習データ)と現実が一番ズレていたのが「動画」分野でした。半年前の常識がもう通用しません。だからこそ、この総まとめを今書く意味があると思っています。
それでは分野別に、忖度なしで見ていきましょう。
2026年6月、生成AIはどこまで来たか(全体俯瞰)
まず全体像です。
2022年末にChatGPTが出てから約3年半。生成AI(文章・画像・音楽・動画・音声などを「ゼロから作り出す」AI)は、もはや「すごい実験」ではなく**「日常の道具」**になりました。2026年の今、起きていることを3つにまとめます。
① 品質が「人間と見分けがつかない」ラインを越えた分野が出てきた
特に画像と音楽は、素人が見ても聴いても「これAI?」と気づけないレベルに到達しています。音楽生成のSunoは「v5.5で、初めてカジュアルなリスナーのボーカル判別を安定して欺く」と評され、画像のNano Banana 2は人物・商品・図解で従来の王者Midjourneyを多くの用途で上回りました。
② 「マルチモーダル統合」が当たり前になった
少し前まで、画像生成AIと動画生成AIと音声生成AIは別々のサービスでした。今は1つのモデルが画像も動画も音声も扱う方向に一気に進んでいます。動画生成では「映像と音声を1つのテキストから同時に作る」ことが標準機能になりました。これが2025年後半からの最大の流れです。
③ 「権利」と「お金」のルールが固まり始めた
これまで生成AIは「とりあえず作れる、権利はグレー」でした。2026年は違います。音楽では大手レコード会社(Warner、Universal)とAI企業がライセンス契約を結び、画像では商用安全をうたうAdobe Fireflyのようなツールが企業に選ばれ、日本では文化庁が判断の枠組みを示しました。「作れるか」から「安全に使えるか」へ、議論のステージが上がったのが2026年です。
この3つを頭に置いて、各分野を見ていきます。
🎨 画像生成AI:王座がGoogleに移った半年
画像生成は、この半年で一番「序列が動いた」分野です。
長らく「アートならMidjourney、文字や指示の正確さならDALL-E(ChatGPT)、商用安全ならAdobe Firefly」という三国時代でした。そこに2026年1月末、**Google の Nano Banana 2(正体はGemini 3の画像モデル)**が突然乱入し、わずか1週間でLMArena(画像生成の対戦型ランキング)の頂点に立ちました。誰も理由を説明できないほどの圧勝だった、と報じられています。
主要ツール比較表(2026年6月時点)
| ツール | 提供元 | 強み | 料金の目安 | 商用の安全性 |
|---|---|---|---|---|
| Nano Banana 2 / Pro | 人物・商品・図解・文字描画。速くて安い。API完備 | API課金 $0.045/枚~※(約7円~)、Geminiアプリ無料枠あり | 学習データは非公開。指針なし | |
| Midjourney V8.1 | Midjourney | アート・映画的な美麗さ。2K HD標準・v7比4~5倍速 | $10/$30/$60/$120 月※(約1,500~18,000円) | 法的補償なし |
| DALL-E / GPT Image(ChatGPT統合) | OpenAI | 指示への忠実さ・文字描画(約95%精度)・会話で修正 | ChatGPT Plus $20/月※(約3,000円)に含む | 法的補償なし |
| Adobe Firefly(Image 3) | Adobe | 商用安全。学習データがライセンス済み素材のみ。法的補償つき | Creative Cloud/Firefly単体プラン | 唯一、法的補償あり |
| Stable Diffusion(3.5系) | Stability AI | ローカル無料・カスタマイズ自由 | 無料(要GPU・技術力) | 自己責任 |
※「法的補償(インデムニティ)」とは、AIが作った画像が万一第三者の権利を侵害して訴えられたとき、ツール提供側が費用を肩代わりしてくれる保証のこと。Adobe Fireflyだけがこれを正式に提供しています。
用途別おすすめ
- SNS投稿・ブログ挿絵・商品画像・図解 → Nano Banana 2 が今のベスト。安い、速い、文字がきれいに出る。日本語の図解も実用レベルという評価が国内レビューで突出しています。
- 作品としてのアート・映画的な1枚・編集向けのファッション写真 → Midjourney V8.1。Nano Banana 2に多くを奪われましたが、「シネマティックなイラスト」「雰囲気重視のコンセプトアート」の狭い帯域では今もMidjourneyが勝つ場面があります(プロ同士で勝負させると、この領域はMidjourneyが約55%勝つ、との分析も)。
- ChatGPTを普段使いしていて、会話しながら直したい → DALL-E / GPT Image。文字の正確さは依然トップクラスです。
- 会社の仕事で、訴訟リスクを絶対に避けたい → Adobe Firefly 一択。多少地味でも「補償つき」の安心は替えがききません。
- 無料で無制限に試したい・自分好みに改造したい → Stable Diffusion。ただしパソコンの性能と多少の技術が要ります。
★評価で言うと、わたしの今の本音はこうです。
- 万能性 → Nano Banana 2 ★★★★★
- アートの天井 → Midjourney ★★★★★
- 安心感 → Adobe Firefly ★★★★★
- 普段使いの手軽さ → DALL-E(ChatGPT)★★★★☆
- 自由度 → Stable Diffusion ★★★★☆
Nano Banana 2まわりは別記事で深掘りしています。価格と品質の力関係を細かく知りたい人はこちらへ。
→ Nano Banana 2/Pro GAで画像生成3強再編|4K対応・半額の衝撃
🎵 音楽生成AI:Sunoの一強と、「クリーンなAI」への大転換
音楽生成は、品質では「もう完成形に近い」一方で、権利のルールがこの1年で激変した分野です。順番に見ます。
Suno と Udio、どう違う?
| Suno(v5.5) | Udio | |
|---|---|---|
| 得意 | 歌モノ全般・歌詞対応・手軽さ | 音質の作り込み・プロ向け編集 |
| 立ち位置 | 業界標準。一強状態 | 高音質志向。2026年に方針を大転換中 |
| 特徴的な機能 | 最大12パートへのステム分割、自分の声を取り込む「Voices」、好みを学習する「My Taste」 | リミックス・マッシュアップなど「遊ぶ」方向へ舵 |
| 料金 | 無料(50クレジット/日・非商用)/Pro $10月※(約1,500円)/Premier $30月※(約4,500円) | 北米でライセンス版を準備中 |
| 商用利用 | Pro以上で新規曲に商用権 | 新モデルは「壁に囲まれた庭」方式 |
ざっくり言うと、**「歌を手軽に量産したいならSuno、音質をプロ並みに詰めたいならUdio」**という棲み分けでした。Sunoは「v5.5」で、カジュアルなリスナーがボーカルをAIと見抜けない水準に到達したと評されています。日本語の歌詞にも対応し、個人クリエイターの間ではほぼ業界標準です。
著作権・ライセンスの現状(ここが激変ポイント)
ここが2026年の音楽生成で一番大事な話です。記憶で「AI音楽は権利グレー」と止まっている人は、必ず更新してください。
① 大手レーベルとAI企業が「和解→ライセンス契約」へ
WarnerとUniversalは、当初SunoとUdioを「無断学習だ」と提訴していました。それが2025年後半に和解し、ライセンス契約へと方針転換しました。Warnerは2025年11月にSunoと「業界初」のパートナーシップを発表。2026年に新モデルが出ると、学習に使う楽曲はライセンス済みのものに限られ、ユーザーはダウンロードに課金する形に変わります。
② Udioは「作る」から「遊ぶ」へ
Udioは、Universalとの合意により、サービスの性格を大きく変えます。テキストから新曲を作るツールから、ライセンス済み楽曲をリミックス・マッシュアップして遊ぶ「ファンエンゲージメント」プラットフォームへ。しかも作ったものは外に持ち出せない「壁に囲まれた庭(クローズド型)」になります。
③ 日本も動いた:日本コロムビアがUdioとライセンス契約
2026年1月、日本コロムビアグループが、独立系ライセンス団体Merlin経由でUdioとのライセンス契約に参加すると発表しました。Udioが2026年内に北米で始める「許諾を得た楽曲のみを使うクローズド型サービス」が対象です。ただし注意点があり、これは包括的な商業条件を定めるもので、特定のアーティストの名前・声・楽曲を一律に許諾するものではありません。実際に使うには個別合意が必須、と明記されています。
④ まだ全部が片付いたわけではない
SonyのUdioに対する請求は継続中で、UniversalとSonyのSunoに対する訴訟も裁判期日が決まっていません。さらに2026年6月には、ミュージシャンの団体(AFM)がUniversal・WarnerをSuno・Udioとの契約をめぐって提訴しています。「和解で全部きれいになった」わけではない、というのが正確な現状です。
→ AIと音楽の権利まわりの動きは、AI関連の裁判・勝者と敗者も合わせて読むと立体的に見えます。
BGM特化なら
歌モノではなく、動画の背景音楽(BGM)が欲しいだけなら、AIVA や Soundraw のようなBGM特化ツールも選択肢です。著作権周りがあらかじめ商用利用前提に整理されているものが多く、企業の動画制作では「歌わせない・商用クリア」を理由にこちらを選ぶケースもあります。
🎬 動画生成AI:Sora 2は「終わった」。今の主役はVeoとKling
さあ、この記事で一番アップデートが必要な分野です。深呼吸して読んでください。
【重要】OpenAIのSora 2はサービス終了しました
多くの人が「動画生成AI=Sora」というイメージを持っていると思います。わたしも記憶ベースではそうでした。でも2026年6月時点の事実は違います。
OpenAIは、Soraのウェブ版・アプリ版を2026年4月26日に終了しました。APIも2026年9月24日に終了予定です。理由は、1日あたり約100万ドル(約1.5億円)という巨額の運用コストに対し、ユーザー数が約100万人のピークから50万人未満に減り、収益が見合わなかったこと。OpenAIはSoraの後継として「Spud」という新モデルを開発中とされ、動画機能自体はChatGPT内で続く見込みですが、「Sora 2」というプロダクトはもう使えません。
つまり、ネットや古い記事で「動画ならSora 2が手軽でおすすめ」と書いてあったら、それは2026年6月時点ではもう古い情報です。ここは本当に気をつけてください。
今、実際に使える主役モデルの比較表(2026年6月)
| モデル | 提供元 | 強み | 料金の目安(API) | 音声一体生成 |
|---|---|---|---|---|
| Veo 3.1 | 真の4K・音声一体・リップシンク最高峰。縦型(9:16)も対応 | 約 $0.75/秒※(約113円/秒) | ○ | |
| Kling 3.0 | Kuaishou(中国) | コスパ最強。品質も価格を超える | 約 $0.10/秒※(約15円/秒) | ○ |
| Runway Gen-4.5 | Runway | 映像美・プロ向け制御 | 約 $1.50/クリップ※(約225円) | 一部 |
| Seedance 2.0 | ByteDance | テキスト・画像・動画・音声の4入力対応。最大12ファイル参照 | 低コスト帯 | ○ |
| Grok Imagine | xAI | 2026年5月の動画アリーナで初登場1位 | 約 $0.05/秒※(約8円/秒) | ○ |
| Pika / Luma | 各社 | 無料枠があり試しやすい | 無料枠あり | 一部 |
用途別おすすめ
- 品質最優先・映画レベル・ちゃんとした4K → Veo 3.1。真の4K出力とネイティブ音声、リップシンク(口の動きと声の同期)が頭一つ抜けています。今の総合王者はこれ。
- とにかく安く大量に作りたい → Kling 3.0。1秒あたり約15円という価格で、品質も価格以上。コスパでは敵なしです。
- SNSの縦型ショート動画 → Veo 3.1(縦型ネイティブ対応)か Kling。
- 最新の尖ったものを試したい → Grok Imagine や Seedance 2.0。2026年に入って急浮上した新顔です。
- 無料でまず触ってみたい → Pika / Luma の無料枠から。
横断トレンドの本丸:「音声一体生成」
動画分野で起きている最大の変化が、映像と音声を1つのテキストから同時に作ることです。
少し前までは「①映像をAIで作る → ②別のAIでナレーションを作る → ③編集ソフトで合成する」という3ステップが必要でした。今はテキスト1つで、映像もセリフも効果音もまとめて出てくる。Veo 3.1、Kling、Seedance 2.0などが対応しています。これは作業時間を劇的に縮める変化で、「動画は専門家のもの」という前提を崩しつつあります。
動画分野はもともと別記事で詳しく扱っています。ただし、その記事はSora 2が現役だった時期の情報も含むため、最新の序列はこの総まとめ(Veo・Klingが主役、Sora 2は終了)を優先してください。
→ AI動画生成ツールおすすめ6選|Sora・Runway・Veo…どれが本当に使える?
🎙️ 音声生成AI:ナレーション・音声合成の定番と追走者
最後は音声合成(テキスト読み上げ・ナレーション・声のクローン)です。動画ほど派手な変動はありませんが、静かに激戦化しています。
定番は ElevenLabs
ナレーションや音声合成の定番は、今も ElevenLabs。多言語で非常に自然な音声を出せるのが強みで、テキスト読み上げ・声のクローン・AI吹き替え・効果音生成まで一通りそろっています。料金は月**$5(約750円)から始められ、API利用は100万文字あたり$120(約18,000円)**前後から。
追走者たち(用途次第ではこちらが有利)
- Fish Audio … ElevenLabsと同等品質を約70%安く。大量に使うならコスパで有利。
- Cartesia / Deepgram / Inworld … 反応速度が命の「リアルタイム会話AI」用途に強い。Inworldは2026年5月時点でリアルタイム音声合成の評価1位という指標も。
- Chatterbox(オープンソース) … ブラインドテストで63.8%のリスナーがElevenLabsより好んだ、という結果も出ており、無料勢の品質も侮れません。
用途別おすすめ
- YouTube・解説動画のナレーション → ElevenLabs。品質と日本語を含む多言語対応のバランスが安定。
- 大量にナレーションを作る・コスト最優先 → Fish Audio など低価格勢。
- リアルタイムで喋る対話AI・電話応対 → Cartesia / Deepgram / Inworld。
- 無料・自前で動かしたい → Chatterbox などオープンソース。
正直、音声は「ElevenLabsを基準に、用途で安い・速い選択肢を足し引きする」という考え方が2026年6月時点では一番ラクだと思います。
横断トレンド:マルチモーダル統合と「1テキスト完結」
ここまで分野別に見てきましたが、2026年の本質は**「分野の壁が溶けつつある」**ことです。
- 画像のNano Banana 2は、画像の正体がGoogleのGemini(文章も画像も扱うモデル)です。文章AIと画像AIが地続きになりました。
- 動画は映像と音声を1つのテキストで同時生成。Seedance 2.0に至っては、テキスト・画像・動画・音声の4種類すべてを入力として受け取れます。
- 音声も、動画生成の中に組み込まれて「動画の一部」になりつつあります。
つまり、これまで「画像生成ツール」「音楽生成ツール」「動画生成ツール」と分けて選んでいたものが、だんだん「1つの賢いモデルに頼めば何でも出てくる」方向に向かっています。今はまだ分野ごとに王者が違いますが、この壁は今後さらに低くなる、というのがわたしの見立てです。
著作権・商用利用の注意点(日本の現状)
ツールが便利になるほど、避けて通れないのが「これ、仕事で使って大丈夫?」という問題です。日本の現状を、非エンジニアの方にもわかるように整理します。
文化庁は「2段階」で考える
日本の文化庁は、AIと著作権を2つの段階に分けて判断しています。
- 学習段階(AIに大量のデータを読み込ませる段階)… 原則として、権利者の許諾なく著作物を学習に使えるとされています。
- 生成・利用段階(AIで作ったものを公開・販売する段階)… ここは普通の著作権法がそのまま適用されます。既存の作品に似すぎていれば、AI製でも侵害になり得ます。
「AIが作った画像」に著作権はあるのか
ここが多くの人の疑問ですが、文化庁の整理はこうです。「創作意図」と「創作的寄与」の両方がある場合に限り、著作権が発生し得る。
平たく言うと、ボタンを1回押して出てきただけの画像は、人間の創作とは言えず著作物にならない可能性が高い。一方で、伝えたいメッセージのために構図を設計し、たくさんの出力を比較・選択して編集・加工を重ねた場合は、人間の創作的な関与があるとして著作物になる余地が出てきます。「AIに丸投げ」ではなく「AIを道具として使い込む」ほど、権利が認められやすくなる、というイメージです。
実務での身の守り方(Synthからの本音)
- 会社の重要な仕事 → 法的補償つきの Adobe Firefly など、規約と権利の説明が明確なツールを優先する。
- 音楽 → 「ライセンス済み楽曲で学習したクリーンなモデル」が2026年に整いつつある。商用なら、その流れに乗ったサービスやプランを選ぶ。
- どのツールでも → 既存の有名キャラ・ロゴ・実在の人物に「似せにいく」使い方はしない。AI製かどうか以前に、それは普通に権利侵害になり得ます。
- 出典と記録を残す → 何のツールで、どのプランで、いつ作ったかを記録しておく。いざという時に「これは商用OKの条件で作りました」と説明できる状態にしておくのが一番の保険です。
法律の話は専門家の領域なので、大きな商用プロジェクトで不安があれば、最後は弁護士や法務に確認してください。ここで書いたのは「2026年6月時点での一般的な整理」です。
目的別「結局どれを使えばいい?」早見表
長くなったので、目的から逆引きできる早見表を置いておきます。迷ったらここを見てください。
| あなたの目的 | おすすめ | 一言 |
|---|---|---|
| ブログ挿絵・SNS画像をサクッと | Nano Banana 2 | 安い・速い・文字きれい |
| 作品としてのアート1枚 | Midjourney V8.1 | 美麗さの天井が高い |
| ChatGPTで会話しながら画像 | DALL-E(GPT Image) | 指示に忠実 |
| 会社の仕事で訴訟リスクを避ける | Adobe Firefly | 唯一の法的補償つき |
| 無料・自分好みに改造 | Stable Diffusion | ローカル無料 |
| 歌つきの曲を手軽に | Suno | 歌モノほぼ一強 |
| BGMだけ欲しい(歌わせない) | Soundraw / AIVA | 商用前提で安心 |
| 映画レベルの動画・4K | Veo 3.1 | 今の動画総合王者 |
| 動画を安く大量に | Kling 3.0 | コスパ最強 |
| 動画の最新を試す | Grok Imagine / Seedance 2.0 | 急浮上の新顔 |
| ナレーション・読み上げ | ElevenLabs | 音声合成の定番 |
| リアルタイム会話AIの声 | Cartesia / Inworld | 反応速度重視 |
※「動画ならSora 2」は2026年6月時点ではもう使えません。Veo・Klingに置き換えてください。
あなたへの影響(クリエイター/ビジネス/個人)
最後に、立場別に「結局これ、自分にどう関係あるの?」を整理します。
クリエイターの方へ
脅威であり、武器でもある、というのが正直なところです。「AIに仕事を奪われる」側面は確かにあります。一方で、AIを道具として使い込む人ほど、著作権も認められやすく、生産量も跳ね上がる。先ほどの文化庁の「創作的寄与」の話は、まさに「ただ生成する人」と「使いこなす人」を分ける線です。AIを敵視するより、自分の作業のどこに差し込むかを設計した人が、2026年は強いです。
ビジネスで使う方へ
キーワードは**「速さ」より「安全」**です。品質はもうどのツールも十分高い。差がつくのは「商用利用して大丈夫か」「権利は説明できるか」の部分です。法的補償つきのツールを選ぶ、ライセンスがクリーンなサービスを選ぶ、記録を残す——この地味な部分が、後で会社を守ります。生成AIの導入で失敗する典型例はAIアシスタント導入の失敗事例も参考になります。
個人で楽しむ方へ
今は本当にいい時代です。無料枠だけでも、画像(Geminiアプリ)・音楽(Suno無料版)・動画(Pika/Luma)・音声(オープンソース)が一通り試せます。まずは無料で触って、「これは続けて使いたい」と思った分野だけ課金する——この順番が、お金も後悔も最小化できます。
まとめ
長い記事になりましたが、2026年6月の生成AIを一望すると、こうなります。
- 画像 … 王座はGoogleの Nano Banana 2 に移った。アートの天井は Midjourney V8.1、安全なら Adobe Firefly。
- 音楽 … Suno がほぼ一強。だが「無断学習グレー」の時代は終わり、ライセンス契約に基づくクリーンなAIへ大転換中。日本コロムビアもUdioと契約に参加した。
- 動画 … Sora 2は終了。今の主役は Veo 3.1 と Kling 3.0。映像と音声の「1テキスト同時生成」が標準に。
- 音声 … 定番は ElevenLabs。用途次第で安い・速い追走者が有力。
- 横断 … 分野の壁が溶け、1つの賢いモデルで何でも出る方向へ。
- 権利 … 「作れるか」から「安全に使えるか」へ。日本では文化庁が2段階・創作的寄与で整理。
そして繰り返しになりますが、この分野は半年で常識が変わります。今日の「王者」が3か月後にひっくり返るのが普通の世界です。だからこそ、特定のツールに固執せず、「今、自分の目的に一番合うのはどれか」を都度選び直す——その身軽さが、2026年の生成AIと付き合う一番のコツだと、わたしは思っています。
この総まとめが、あなたの「結局どれ使えばいいの?」への答えになっていれば嬉しいです。各分野の深掘りは、内部リンクの個別記事へどうぞ。
ーー Synth
参考にしたソース
- Midjourney May 2026 Update: V8.1, Pricing & Video(PixVerse)
- MidJourney v8 vs Nano Banana Pro: 2026 Comparison(NightCafe)
- The Best AI Image Generators in 2026 — Adobe Firefly / DALL-E / Stable Diffusion(AI/ML API)
- Warner Music Group strikes ‘landmark’ deal with Suno(Music Business Worldwide)
- Suno v5.5: More Expressive. More You.(Suno公式ブログ)
- 日本コロムビアグループ、生成AI音楽プラットフォーム「Udio」とのライセンス契約に参加(日本コロムビア公式)
- What to know about the Sora discontinuation(OpenAI Help Center)
- AI Video Generation 2026: Sora 2 vs Veo 3.1 vs Kling 3.0 Compared(Lushbinary)
- 2026年版:動画生成AI比較:Sora2/Veo3導入ガイド(HP Tech&Device TV)
- ElevenLabs Pricing (June 2026)(SaaSworthy)
- 生成AIで作った文章・画像は著作権侵害になる?文化庁見解を解説【2026年】(Legal AI Insight)
- AIと著作権について(文化庁)
※ 本文中のドル価格は便宜的に1ドル=150円で換算した目安です(例:$10/月=約1,500円)。実際の請求額は為替レートや各社の価格改定により変動します。
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